主宰者(指揮者)ご挨拶


暑い日が続きます。皆様お元気でお過ごしでしょうか。だいぶ更新が遅れてしまいまして申し訳ありませんでした。言い訳にもなりませんが、職場が変わって初めての学期末を迎え、成績処理その他でただ忙しくのみ時を過ごしておりました。体調がややすぐれなかったことも重なって、思い切ってホームページの更新を夏休みに入るまで延ばそう、と決意してしまったのです。この間何度もご訪問いただいた方には、お詫びのしようもありません。これに懲りず、今後ともよろしくお願いいたします。
さて当ホームページがリニューアルされてから、約2ヶ月が経過しました。初めて手がけることゆえ勝手が分からず、いろいろなご批判やご指導、そして暖かい励ましのお言葉を何人もの方々からいただきました。特にコンテンツの立て方が不適切であるというご指摘を多く戴いたので、今回少し手直しを試みましたがいかがでしょうか。ご意見・ご助言をいただけると大変うれしく思います。
普段の私は、教壇で50分集中して授業をすること、週に1回3時間、スコラ・カントールムの練習を切り盛りすることが大きな仕事です。煎じ詰めれば、パフォーマンスの要素を大きく持った課題を与えられているわけです。もちろん、クラブ指導や会議その他のこまごまとした仕事もありますが、それらを含めて考えても結局は即断即決の迫られる緊張の世界と申せましょう。それに比べて、私のもう一つの表現の場である執筆、という行為は、自分の作り出したものをひとりで何度も見つめ直し、自分の納得いくように作り上げることが出来る点で貴重なものです(とはいえ、締め切りという手強い敵がいるのも事実ですが)。今まで私は、主に演奏会プログラムやCD解説を通してこうした仕事を行う機会に恵まれて来ました。しかしながら、今手掛けている「ホームページの作成」という作業はこれとは全く異なる感覚を持っています。解説などの仕事ははっきりとした読者層が想定でき、執筆目的も明確です。コンセプトが確定し、ソースを集めれば、その出来の良し悪しは別として、ともかくも完成には持っていけます。しかしホームページはどのような方が見ているのかも判らず、またあまりに硬直化した内容ではいけませんから、おのずとその構成には頭を悩ますことになります。さらに、「正確な情報の最速の発信地」というホームページ最大の特徴は生かし切らなくてはなりません。さらには、瞬時に不特定多数の方々に情報が伝わるということを考えると、その表現には細心の注意を払わなくてはなりません。
他の方が作成している音楽関係のホームページをいくつか見てみますと、「インターネットは既成のメディアにない自由さが売り物なのだから、遠慮して本音を書かないのはよくない」というものと「インターネット上は何が起こるかわからない危険な場所だし、あまりに好き勝手を書くと他人の名誉を汚してしまう」という立場のものとに大別できるようです。前者は大変読んでいて面白いページが多いのですが、歯に衣着せぬ発言が次から次へと飛び出すために、見ているこちらがどきどきしてしまうことがあります。そうしたページでは、他人の批判は堂々と出来ても、直接の知り合いの批判はやりにくく、姿勢に一貫性を欠く事例もあるようです。後者は暖かい讃辞に満ちたページとなり、読んでいても心温まる企画が大変多いようです。ただ、それが時として「贔屓のひき倒し」に、あるいはそれが自分の音楽団体のホームページだったりする場合には「自画自賛」となってしまう可能性もあり、兼ね合いが大変難しいところです。今後とも皆様の意見に耳を傾け、少しずつでも充実したホームページを作っていくつもりです。ご批判・ご要望を心よりお待ち申し上げます。
スコラ・カントールムは7月29日の練習をもって前期の活動をすべて終え、8月25日までの1ヶ月間夏休みに入ります。これは合唱団創立当時からの慣行で、熱心な団員からは「不必要ではないか」という声をもらったこともあります。しかし1年を大きくふたつに区切って各期の目標を明確化することと、本番が続く秋以降に向けて鋭気を養う意味もあって、夏に演奏会を行った特別な年度以外は、この12年間ずっと夏休みをとってきました。後期にはまた26名の団員全員が顔を揃え、まずは12月の特別演奏会に向けてスタートを切ります。今後とも、当団へのご支援をよろしくお願い申し上げます。それでは、当ホームページをごゆっくりお楽しみください。

2001年7月22日
スコラ・カントールム代表
野中  裕


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