主宰者(指揮者)ご挨拶


第22回定期演奏会は、当団最高の入場者数となる415名ものお客様をお迎えして、無事に終了致しました。皆様のご来場に心より感謝申し上げます。400名以上の皆様に聴いていただくことになるとは全く予想しておりませんでした。特に開場時につきましては、受付スタッフの精一杯の努力にもかかわらず、混雑が激しくなったことをお詫び申し上げます。これは受付の責任ではなく、事前に集客を把握しきれなかった主宰者の私に責があります。受付を引き受けてくださった、いつもの秋田大介チーフをはじめとする4人の皆様に、この場を借りて御礼を申し上げたいと思います。

今回の演奏会は、集客に関してシビアな条件が重なっておりました。とりわけ、会場のキャパシティがいつもの武蔵野市民文化会館小ホールに比べて大きいことは、団員に相当な危機感を募らせました。私も相当な気合いを入れて集客に励みましたが、その苦労もこれで報われたというものです。人間、やはり努力と気合いを馬鹿にしてはいけないな、と痛感致しました。

さてこれだけ多くの方々にお聴きいただいた演奏会ですが、その成果についてはいつもと同じように、皆様のご判断に委ねるしかありません。しかし私たちにとっては、「厳しい練習を乗り越えた到達感」「客演の皆様に支えていただき、共に音楽を創造できた幸福感」「ご来場の皆様からいただいた温かい雰囲気と拍手」については、間違いなく満足のいく結果が得られたと確信致します。自分たちの力だけで演奏しなければならない「ミサ・ブレヴィス」に関して言えば、歌手にとって胸突き八丁となる難所がいくつもありました。しかしそれを練習でひとつひとつ地道に克服し、本番で、団として持っている力の限界を超えるようなパフォーマンスを実現してくれた団員たちに、心からのねぎらいの言葉を捧げることをお許しいただきたいと思います。

客演の皆様方もベスト・コンディションで臨んでくださり、セバスティアン・バッハのカンタータはもちろん、息子のモテットにも惜しみなく力を発揮していただきました。改めて感謝申し上げます。自己満足の謗りは免れないかもしれませんが、「できることをやりきった」充足感に浸っている今日この頃です。

私たちは半月のオフを過ごした後、次に待ち構える大曲「マタイ受難曲」に向けて準備を始めます。今のところ、開催は2014年7月上旬の公算が強くなっております。詳しいことは、決定次第このホームページにて発表致します。その日まで、どうぞ皆様お元気でお過ごしください。また、当団への変わらぬ御指導と御鞭撻をお願い申し上げます。


2013年2月16日
スコラ・カントールム代表
野中  裕


このページのトップに戻る