主宰者(指揮者)ご挨拶


皆様、ご無沙汰致しました。第26回定期演奏会から、なんと3ヶ月も経過してからのホームページ更新です。再三にわたって更新がままならないことのお詫びを申し上げて参りましたが、今回もこのようなことになり、誠に申し訳なく思っております。現在の厳しい環境を考えますと、今後もホームページに関わることのできる時間を大幅に増やすことはできないのではないかと思いますが、どうか御寛恕くださいますよう、お願い申し上げます。

前回の定期演奏会は、有名とはお世辞にも言えない、しかし私たちが演奏するに相応しいと思われる曲ばかりを集めてお送り致しました。加えて日曜日と重なった祝日でもあり、集客はかなり苦戦するのではないか、と思っていたのが正直なところです。予想通り集客数はやや減少したものの、当日は228名の熱心な御客様にお出でいただくことができ、あたたかい拍手を頂戴致しました。私は客席に背中を向けて立つことを余儀なくされる立場におりますが、背後から感じる皆様の集中力にびっくりし、また緊張も致しました。リリアホールは600名以上を収容できるホールですが、客席の空気の密度が高く、1曲演奏するごとにホールから背中を押してもらっているように感じました。ご多用の中足をお運びいただいたすべての皆様に、心からの感謝を捧げます。

演奏の出来については、現在録音を聴いて反省しているところです。デ・ローレとデ・ヴェルトの6曲については、もっとポリフォニーの線が綺麗に描出されるように訓練を積み重ねるべきだと感じました。団員は忙しい中をやりくりして本当によく練習してくれたと思いますので、私が今後さらに研鑽を積まなくてはならないと痛感しているところです。ただ、当団の特徴が一番よく出たステージとして評価してくださった方が多く、大変励みになりました。また、客演の方から「私はブルックナーの曲が全て大好きなのだが、モテットをこれだけしっかりと音程を取れて歌える合唱団は初めてだ」とのお言葉を頂戴したこと、御客様の多くから「バッハの小ミサはいい曲なのですね」と言っていただけたことが非常に印象的でした。

さて次回演奏会ですが、いよいよヘンデルの《メサイア》全曲演奏会です。詳細はこの後「コンサートのお知らせ」にアップし、いつもご案内を差し上げている皆様にはダイレクト・メールでもお伝え致します。2018年10月21日(日)15時開演、場所は上野学園・石橋メモリアルホールです。

私たちは2016年秋に佐藤雄一氏の指揮・指導による「ヴォチェス・エクスプレセ」に参加しての全曲演奏、同年末の「国際基督教大学クリスマス・コンサート」では第一部の演奏を行いました。その蓄積の上に立ち、万全の準備をもって「スコラ・カントールム」として初の全曲演奏に臨みます。今年はバッハ・ヘンデル・D.スカルラッティの生誕333年目にあたっており、音楽学者の三ヶ尻正さんの発案で「333HBS」という記念企画演奏が各種催されております。私たちの演奏会もこの企画の一つに数えられるという光栄に浴したばかりか、発音指導、対訳の監修等、あらゆる面においてヘンデル研究の専門家でいらしゃる三ヶ尻さんの全面的なバックアップをいただくことができました。いつも御協力をいただいているお馴染みの客演の皆様との共演も叶い、私たちの今考え得る、ベストの《メサイア》を御披露できることを確信しております。どうか、お早めにチケットをご予約いただきますよう、お願い申し上げます。チケットは、近日中に当ホームページからでもご予約いただけるようになります。

では、皆様とまた、10月21日に石橋メモリアルホールにてお会いできますことを楽しみにしております。


2018年5月6日
スコラ・カントールム代表
野中 裕

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